スパスティック・インク

変態兄弟
スパスティック・インク
ウォッチタワーの変態ギタリストであるロン・ジャーゾンベクが中心になり結成されたプログレッシブ・メタルバンド。ドラムにはロンの兄であり、これまた変態として名高いボビー・ジャーゾンベクを据えている。周知の人には聴く前からその内容が予想できることであろう。

基本情報

名前 スパスティック・インク (Spastic Ink)
結成 1993年
出身 アメリカ合衆国 テキサス州 サンアントニオ
ジャンル
  • プログレッシブ・メタル
メンバー関係者
(順不同)

スパスティック・インクの特徴・エピソードなど

ウォッチタワー(Watchtower)の変態ギタリストであるロン・ジャーゾンベク(Ron Jarzombek)が中心になり結成されたプログレッシブ・メタルバンド。周知の人には「ウォッチタワー」と「ロン・ジャーゾンベク」というキーワードだけでスパスティック・インクがどんなバンドなのかが分かってしまうことでしょう。

スパスティック・インクは難解なリズム(変拍子)とテクニカルなフレーズが特徴のプログレッシブ・メタルバンドです。一般的なポップスのような楽曲はドラムとベースがリズムキープをして、他のパートがそれに合わせるものですが、スパスティック・インクではドラムはリズムキープをしません。分かり易くいえば、ドラムもギターのようにメロディーラインをなぞりまくっているのです。ドラムがリズムーキープをしないというのは、例えるなら車のドライバーが居ない状態。ライブ等で再現する場合には、タイムキーパーが居ないため、あらかじめ決められた変拍子フレーズをギター・ベース・ドラムの各パートが完璧に把握して初めて可能になります。一人でも拍子のカウントミスを犯してしまうと、とたんにバラバラになってしまう危険性を多いにはらんでいるということです。

自分もバンドをやっていて(ドラム担当)、変拍子を割と多用する楽曲をライブで発表したりしてますが、結構ドキドキものです。彼らはむしろそういった一歩間違えばメチャクチャになってしまうスリルを味わっているんでしょう。綱渡りのようにクソ難しい楽曲を完璧に合わせて初めて興奮する、完璧主義者の集団であることが窺われます。

泣く子も黙る、ジャーゾンベク兄弟

メインメンバーはジャーゾンベク兄弟とライオット(Riot)にも一時期在籍していたベースのピート・ペレスです。

1st.アルバムの「Ink Complete」は完全なインスト(ボーカルなし)アルバムです。難解な変拍子で展開が目まぐるしく変化する刺激的な曲が多いです。「割と聴きやすいな」と思ってしまうのは、すでにロン・ジャーゾンベクの毒に犯されてるからなのか(笑)。

2st.アルバムの「Ink Compatible」にはウォッチタワーのボーカルであるジェイソン・マクマスター(Jason McMaster)が参加しています。録音環境の影響もあるかと思いますが、2st.アルバムの方がよりクリアーでキレのあるサウンドが聴けます。ボーカルが加入することによって、1st.アルバムよりも楽曲がシンプルで明快になった印象があります。

スパスティック・インクの音楽・ライブ映像(有名な曲、おすすめ曲)

1st.アルバム「Ink Complete」に収録されている「A Wild Hare」という曲。

  • いきなり変態的な曲の紹介ですが、この曲はディズニー映画の「バンビ」のアニメシーンを演奏アレンジしたというパロディー曲です。いやー変態だぁ。
  • 拍子とかテンポとかどうなってるんでしょうかね、是非とも楽譜を見てみたい!

1st.アルバム「Ink Complete」に収録されている「Mosquito Brain Surgery」という曲。

2nd.アルバム「Ink Compatible」に収録されている「Aquanet」という曲。このアルバムではボーカルのジェイソン・マクマスター(Jason McMaster)その他がゲスト参加しています。

  • ボーカルが入ったことにより、1st.アルバムに比べてよりシンプルに仕上がっています(それでも十分難解)。ドラムもリズムキープする場面が増えていますが、ハイハットの刻みが複雑すぎて良く分かりません。
  • 印象的なのは4:38から始まるピート・ペレスのベースソロです。ベースに詳しくはないですが、かなりカッコイイ。
HR/HM