ボビー・ジャーゾンベク
変態紳士 ミュート職人 シンバルに囲まれた生活
数あるヘヴィメタル・ドラマーの中で実力・変態度No.1であろうと思われる。難解な変拍子フレーズを正確に叩くこと(特に足技がすごい)、シンバルをやたらミュートしたがるのが特徴である。オールラウンドなヘヴィメタル・ドラマーとして引っ張りダコである。
基本情報
名前 |
ボビー・ジャーゾンベク (Bobby Jarzombek) |
生年月日 |
1963/09/04 (60 歳)
|
出身 |
アメリカ合衆国 テキサス州 サンアントニオ |
バンド(ゲスト参加含む) |
|
使用機材 |
|
画像引用元 |
|
ボビー・ジャーゾンベクの特徴・エピソードなど
とにかく変態的であることに尽きる。彼の変態ぶりを遺憾なく発揮しているのが、ギタリストである弟のロン・ジャーゾンベク(Ron Jarzombek)(この人も変態)と一緒に制作しているスパスティック・インク(Spastic Ink)というプロジェクトと、彼の教則DVD「Performance & Technique」である。
彼のプレイの特徴としては、
- 難解な変拍子フレーズを機械のように正確に叩く(特に足技がすごい)。
- シンバル好き。背後にも2枚のシンバルを備えている。彼いわく、「同じシンバルを連打する場合、サスティーン(音の伸び・残響)が連打によってカットされてしまうが、違うシンバルを相互に叩けば、サスティーンのカットが起こらず音が全体に広がる。」とのこと。確かにその通りだ、納得。
- シンバルをミュート(叩いた後に手で押さえて音を止めること)することが好き。おそらく1曲に最低でも1カ所は盛り込んでいる。やらんでもいいのに背後のシンバルもミュートする。
- ライブのステージで「魅せる」というパフォーマンス精神を心得ている。スティックを回しながらビートを刻んだり、背後のシンバルをミュートするのもパフォーマンスの一環らしい。そのため、レコーディング時は背後のシンバルは撤去している。
- オープンハンド(オープンスタイル)プレイヤー。もともと右利きであったが、右手でリズムをリード(手を交差してビートを刻む従来のクロスハンド)することに不便さ・限界を感じ、数年掛けて左手リードのオープンハンドに矯正したとのこと。彼の変態的フレーズはここからきている。
- プログレッシブでテクニカルであるが、芯の部分はヘヴィメタルである。彼の生み出すプレーズや音からもそれを窺い知ることができる。
影響を受けたドラマー
ボビー・ジャーゾンベクの音楽・ライブ映像(有名な曲、おすすめ曲)
彼の教則DVD「Performance & Technique」に収録されている「School」という曲。
- 1:19では彼の得意なシンバルミュートを見ることができる。
- 最大の見どころは3:23から始まるソロである。このソロのすごい所はテンポが徐々に上がっていく所である。手数と足数のある難解フレーズを、曲のテンポに合わせて徐々にスピードアップさせていく様は、まさに圧巻!
アーチ・マテオス(Arch/Matheos)というプロジェクトでのレコーディング風景。レコーディングのため、背後のシンバルは備えていない。
- オープンハンド奏法でハイハットシンバルとライドシンバルがコンパクトに配置されているため、ハイハットシンバルとライドシンバルを組み合わせた手数のあるトリッキーなフレーズを、最小限の動きでスムーズに叩いています。
Zierlerというプロジェクトでのレコーディング風景。
- これほど複雑でトリッキーなフレーズを、タイミングがズレることなく一曲まるまるレコーディングするところがものすごい。変拍子が盛り沢山なのにジャストでタイムキープできる、まさに化け物だ。足のフレーズも複雑で気持ち悪いのに全くズレない!
- ちなみにボビー先生は裸足プレイヤーです(希少種)。「フットボードもツルツルに削った(摩擦除去)」みたいなインタビューを見たことあります。
私の持っているライブDVD、教則DVDなど
私が持っている教則DVD「Performance & Technique」には、ボビー・ジャーゾンベクの数々の変態プレイが収録されている。
また特典映像として、彼が左手を矯正して「オープンハンド・ドラマー」になった経緯や、シンバルの綺麗な鳴らし方、スティックパフォーマンスなどの解説も収録されている。
ボビー好きなら「迷わず買い」の逸品。
ミュージック
ボビー・ジャーゾンベク
DVD・Blu-ray(ライブ・教則)
ボビー・ジャーゾンベク