ツーバスドラマー・ツインペダル愛用者が抱える悩み、それはツーバスプレイ中にハイハットが開いたままになってしまうこと。
左足がもう一個欲しい!
ハイハットシンバルは左足の踏み込みを変化させることでハイハットシンバルの半開き・クローズ・オープン等を微調整している。ツーバスドラミング(ツインペダル)を使用する場合、左足は常にバス用ペダルに置いておかなければならないため、ハイハットシンバルは「パカッ」と開いた状態になってしまう。
この問題を解消する方法としてハイハットクローズ状態のハイハットを増設するなんてやり方もあるが、これはお金持ちパワーを駆使したやり方であり、一般庶民ドラマーには少々敷居が高い。プロドラマーの中には、ハイハットクローズ状態のハイハットを正面右側に置いて、ツーバスプレイ中はそちらを叩く方法を採っていたりもするが、彼らはドラムメーカーとスポンサー契約をしているので、セット増設に関しては多分タダで増やせると思われる。(ズルい!)
ハイハットシンバル増設は5万円程度のお金が掛かる上、たったそのワンプレーのためだけにスタジオに持ち運ぶ機材が増えてしまう、セッティングに時間が掛かってしまうといったデメリットも存在する。ハイハットシンバル増設は特権階級にだけ認められた方法なのである。
そんな悩めるツーバスドラマー達に、便利なアイテムを紹介したいと思う。割と昔からあるので知っている人も多いかもしれないが、実はツーバスプレイ中もハイハットを閉じたままにしてくれるアイテムというものが存在する。仕組みを考えた人に感謝!
日本を代表するドラムメーカー・ブランド「TAMA」が開発した製品。
基本的な使い方は、ハイハットシンバルペダルの左横に置き、クラッチをかかとで踏むことでハイハットON-OFFを切り替える。
実演は2:40辺りから。ハイハットを閉じるクラッチを踏み、ハイハットクローズ音を織り交ぜながら複雑なツインペダルアクションを行っている。
つま先はハイハットペダルに置いたまま、かかとでハイハットON-OFFのクラッチを踏んで使用する。(A)がハイハットクローズ、(B)がハイハットオープン(ニュートラル)。
こちらも日本を代表するドラムメーカー・ブランド「Pearl」が開発した製品。
ドロップ・クラッチはハイハットシンバルに取り付けて使います。演奏中にスティックでドロップ・クラッチのレバーを叩くとハイハットが閉じる仕組みになっています。
ハイハットオープン状態(ニュートラル)に戻したい場合には、左足でハイハットペダルを1回踏み直すだけでOK。(簡単!)
これ考えた人すごいですよねぇ。デモ演奏のオフィシャル動画はないようですが、youtubeの検索リンクを貼っておきます(こちら)。
コブラ・クラッチとドロップ・クラッチ、どちらが良いかについては仕組みが全然違うので判断が難しいですが、コブラ・クラッチは「誤動作の心配がない」「ON-OFFの切替動作がコンパクト」といった利点があります。一方ドロップ・クラッチは「持ち運びに便利でセッティング場所を取らない」「価格が安い」などの利点があります。