ツインペダルを使い込んでいると、「キコキコ」「キュッキュッ」というような何かが擦れるような音が鳴り出した経験がありませんか? または現在そういった異音に悩まされているドラマーは居ますか? 今回はそんな異音に悩まされているドラマーに向けて、ペダルメンテナンスの基本を紹介したいと思います。
ドラムペダルから異音が発生してしまった場合にどうすれば良いのか。
月並みな話になってしまいますが、ペダルのことを一番知っている製造メーカーに修理依頼をするのが一番確実な方法です。自分で何とかしようとしても、まず異音が発生している場所を特定するのが意外に難しく、また間違ったメンテナンス方法で余計にペダルを傷めてしまう危険性もあるからです。
料金が掛かったり日数が掛かるなどデメリットもありますが、一番確実に直せる方法です。
異音が発生している箇所を特定し、そこにメンテナンスオイル(油)を注す方法です。
どこが「キコキコ」鳴っているのかを特定するのは結構難しいですが、大体はペダル可動部分の動きが悪くなっていることが原因に多いです。ただし、ベアリング部分には注さないように注意してください。
ベアリング部分にメンテナンスオイルを注すと故障の原因になります。これは私も最近まで知らなかったことですが、一般常識としてベアリングにミシン油などのオイルを注すのはベアリングが壊れる原因になるのでやってはいけません。オイルに似たものとしてグリスというものがありますが、グリスを注す場合も同じです。
ドラムペダルにもベアリングが使用されている箇所があるので、そこには注さないように注意してください。「どこがベアリング部分なのか」については製造メーカーによって異なるので一概には言えませんが、回転が掛かっている箇所にはベアリングが使用されている可能性があります。
メンテナンスオイルを注す方法は私が2005年頃、YAHAMA旧渋谷店(道玄坂)内のドラムショップ店員から教わった方法でしたが、最近までベアリング部分に注してはいけない事実を知りませんでした。ただ、メンテナンスオイルを注して異音が解消されたため、割と気にせずに最近まで使ってしまっていました。オイルをベアリング表面に注した程度では、中までオイルが浸み込まないこともあるようです。
いずれにせよ、ペダルの構造をかなり熟知していないと誤ってベアリング部分に注してしまう恐れがあるので、あまり推奨できる方法ではありません。(※自己責任で)
※2023年追記_生産終了しているかもしれません
私が使っているメンテナンスオイル。このオイルの本来の用途は、チューニングキーで回せる部分、ハイハットシンバルの高さ調節を行うナット部分、ネジ部分など、人間が手で動かして調整する部分の可動を滑らかにするのが目的らしいです。(星野楽器の販売部に聞きました)
マイペダルを長く大切に使い続けるために、私が予防策として行っていることを紹介します。といっても、そこまで大げさな事をしている訳ではありません。
別記事でも書きましたが、ポイントとしては「ドラム用室内シューズを持つ」ことや「隙間に溜まる塵や埃を定期的に取り除く」ことなどが大切になってきます。ペダル可動部など部品の接続部分にゴミが入らないように配慮してあげることです。
時間に余裕があったら、ペダルを分解してパーツごとに掃除をしてあげると、見違えるように生まれ変わるかもしれませんね。ビーターの角度やバネのテンションをセッティングし直さなければならないのが面倒なので、私はそこまでやっていませんが。
ドラマーは室内用シューズを持とう「大げさだな」と思われる方も居るかもしれませんが、ツーバスプレイを長時間持続させるメタル系ドラマーは、少しでもペダルアクションのリバウンドを拾いたいので、ほんのわずかの抵抗やエネルギー損失も軽減させたいと願っています(私だけ?)。長時間の踏みっぱなしプレイは正直しんどいので(笑)。
ただでさえキツいのに、無駄なエネルギーロスがあったらバカバカしいですよね。そんな理由で、極力リバウンドを拾いやすいように、スムーズにペダルが動作するように細目なメンテナンスを心掛けています。