ヘヴィメタルという言葉の語源は「重金属」から来ているともいわれている。ヘヴィメタルの音質を、高音質をもじって「鋼音質」とも呼んでいる。実に暑苦しい印象である(笑)。
私がヘヴィメタルを聴くようになって10年以上経つが、未だに全てのジャンル・種類を把握できていないのが現状である。
ヘヴィメタルと一言でいってもその種類は非常に多岐に渡っており、「これです」とはいえない。また、その種類の多さゆえ、同じヘヴィメタルに属するのに苦手・嫌いなジャンルというものすら存在する。
ちなみに私が苦手とするのは、デスメタル、メロディック・デスメタル、ブルータル・デスメタル、ブラックメタル、グラインドコアなどの騒音系メタルである。
私のサイトでこれらの音楽が積極的に取り上げられていないことからも、お察しがつくかもしれない。ただ、人の好みというものは、何かのきっかけでガラリと変わることがあるので、これから好きになる・・・かもしれない。
私の独断と偏見を含めて、ジャンル分けしてみたいと思います。ジャンル分けの手法として、国による分類、聴き易さによる分類など、分けられるかと思います。
大まかに、以下のように分けたいと思います。
ヘヴィメタルを聴いたことがない人、「ヘヴィメタルも聴き易いんだよ」と世間の偏見をごまかしたい人、これからヘヴィメタル漬けに洗脳させたい人向け。
音楽的特徴としては、「ピロリロピロリロ」とやたらギターがメロディックであること、サビはコーラスなどで厚塗りして壮大に盛り上げること、ギターソロではツインリード・ギター(ギター2本)でメロディをユニゾンすること、何かアニメ音楽やゲーム音楽に似てること、などが挙げられる。
お盛んな国 | ドイツ、スウェーデン、ブラジル |
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代表例 | ハロウィン、アングラ |
私もまだまだ開拓中ではあるが、NWOBHMとは、1970年代、イギリスを中心に巻き起こった音楽界の大きな流れ(ムーヴメント)のことらしい。ヘヴィメタル界の住人は普通にNWOBHMという言葉を使っているので、はじめてその言葉を聞いたときは「???」となってしまったのを覚えている。正統派。
お盛んな国 | イギリス |
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代表例 | アイアン・メイデン、ジューダス・プリースト、レインボー |
ある程度音楽を聴き込んでいる人、洋楽に慣れている人向け。
NWOBHMの流れから、さらにこれらの音楽を攻撃的かつスピードアップ(または重く)させた音楽が、スラッシュメタルである。私の友人でスラッシュメタルを愛好するギタリストが居るのだが、その人の音は「ザクザク掘り下げるようなリフ」「超くそ重いリフ」が特徴である。めちゃくちゃ音が「重い」。
お盛んな国 | アメリカ、イギリス |
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代表例 | メタリカ、スレイヤー |
奇抜なファッションやビジュアルを重視したメタルバンドである。グラムメタルの中で、LA(ロサンゼスル)を拠点に活動していたバンドをLAメタルと呼んでいる。X(Japan)はこのグラムメタルの影響を大いに受けている。日本のビジュアル系の源流がここにある。
お盛んな国 | アメリカ |
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代表例 | モトリー・クルー、ドッケン |
プログレッシブ・メタル。構築系の音楽で、変拍子を多用する。拍子の割方がエグいので、コピーや音合わせには多難を要する。しかし、効果的な変拍子は時に中毒性を生む。変態の極みである。
お盛んな国 | 世界各国 |
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代表例 | ウォッチタワー、スパスティック・インク、ドリーム・シアター |
とにかく臭い。臭いゆえにクセになる人・ハマる人も居る。
通称「ネオクラ」。異臭の最高峰。クサメタルともいう。とにかくメロディが臭い。さらにオペラのコーラスによる厚塗り、キーボード音色を用いたシンフォニック・アレンジなど、匂いの増長効果は果てしない。宮廷や宮殿をイメージしてしまう。上級者であれば、CDジャケットからして「ああ・・ネオクラやね・・」と判別できるのも特徴である。余談ですが、ゲームの「悪魔城ドラキュラ」に使用されているBGMとかは「ネオクラ系だなぁ」と思いました。
お盛んな国 | 世界各国(ヨーロッパ勢多めか?) |
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代表例 | ダーク・ムーア、ラプソディー・オブ・ファイア、ヘヴンリィ、イングヴェイ・マルムスティーン |
ネオクラシカル同様、異臭発生は間違いないのだが、まだ音楽的に聴き易い。オペラっぽい歌声が特徴である。私もよく分かってないが、ナイトウィッシュが良い例である。ただナイトウィッシュの場合、ナイトウィッシュ節ともいわれる北欧を思わせるメロディも含まれている(北欧メタル要素)。シンフォニー(管弦楽・交響曲)というくらいだから、管楽器やキーボード音色を織り交ぜた重厚なサウンドが特徴である。ネオクラシカルと近い部分もあり。
お盛んな国 | ヨーロッパ |
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代表例 | ナイトウィッシュ、エデンブリッジ |
凍てつくようなキーボード、まさに寒空の北欧を思わせるような壮大なメロディが特徴。スピード感ある曲が多い。というか、このジャンルはフィンランドのソナタ・アークティカくらいしか知らない。ギタリストであるルカ・トゥリッリのソロ作品も、一応北欧メタルだと思われる(ネオクラシカル要素強し)。
お盛んな国 | フィンランド、ノルウェー、デンマーク |
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代表例 | ソナタ・アークティカ、ルカ・トゥリッリ |
間違っても初心者にはオススメできない。ヘヴィメタルの中でも異質な音楽。聴き始めるなら、メロディック・デスメタル(メロデス)から始めるのが良いと思う。(アーチ・エネミーとか)
とにかく攻撃的・破壊的・暴力的なサウンドである。ボーカルはデスボイス(しわがれ声、ダミ声)、楽器隊はスピードの向こう側(限界)に挑む漢たちである。同じドラマーの視点からしか説明できないが、ブラストビート(両手両足を高速でシングルショットする技法)を多用する音楽である。32分音符の嵐。
お盛んな国 | 世界各国 |
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代表例 | モービッド・エンジェル、クリプトプシー、ナイル |
1984年に発表されたアイアン・メイデン(Iron Maiden)の超代表曲「エイシズ・ハイ(Aces High)」。
ラーメンに例えるとあっさり醤油味。個人的なイメージでは、アイアン・メイデンがメタルジャンルのド真ん中に位置してます。メタルブームの火付け役であり、パワー、メロディック、カッコ良さ、聴きやすさ、鋼鉄感、すべてを兼ね備えた曲。
これを臭くするとガンマ・レイ(Gamma Ray)に行ったり、重くするとメタリカ(Metallica)方面に行ったり。
世代ではないので、15年くらい色々なメタルジャンルを聴いてようやく理解した感じです。「ああ、アイアン・メイデンってやっぱりど真ん中だったんだな」って。