ドラムに関わらず、どんな楽器でも基礎練習を重ねないことには、いきなり上達ということなんてない訳である。
特に、持って生まれた影響の大きいボーカル(歌声)とは違い、楽器は基礎練習の積み重ねにより上達していく。つまるところ、自分の努力次第なのである。才能どうこうではなく、脳の運動野に動きを刷り込ませる作業を重ねることが大切ということになる。
あるドラム少年が、プロのドラマーにこんな質問をしました。
少年 | プロになるにはどうすればいいんですか? |
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プロドラマー | そんなの単純なことさ。毎日8時間、ドラムの練習をすればいいんだよ。 |
・・・・・・(笑)。 っさ、練習♪ 練習♪
現在、私は生ドラムセットと電子ドラムの両方を所有しているのですが、経済的に余裕のなかった学生の頃は、練習パッドを活用していました。気兼ねなく練習できる練習パッドは、結構重宝しました。
また、ライブ前の楽屋でウォーミングアップ用に、手軽に持ち運びできるタイプの練習パッドを持ち込むドラマーも居ますよね。
これはメッシュヘッドというもので、生ドラムに近い打面感覚と、優れた消音効果を持ちます。結構メジャーな練習用ヘッドですね。網戸の網みたいな素材ですが、表面がピンと張られているため、見た目以上に打面の反発に期待できます。
使用していないスネアなどがあれば、ヘッドをメッシュに張り替えれば練習パッドに再利用することができます。ちなみにスネアヘッドの場合、多くのモデルが「14インチ」のヘッドになります。購入の際には、張りたいヘッドの口径(サイズ)に注意してください。(※稀に13インチのスネアもあります)
これはジェルパッドというもので、打面がスライム状の柔らかい素材で出来ています。生ドラムや普通のパッドと違い、打面の反発係数が極端に小さいため、リバウンドを利用することができません。指先や手首を鍛えたい人用の強化パッドみたいなものですね。
問題は素材が若干破れやすいことと、本来の打面とかけ離れた打面で練習して、逆に遠回りしてるんじゃないか?という疑問が残る点でしょうか。特に、リバウンドに頼る手のダブルストロークは非常にやりづらい。全身に重りをつけて天津飯と戦った孫悟空を想像してみたら分かりやすいかもしれません。
私が使用しているのは「MOONGEL WORKOUT PAD」というパッドです。
練習パッドにはいくつか種類があります。練習に大きく関わってくるのが打面の素材です。
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メッシュ
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ジェル
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ラバー (ゴム)
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メッシュパッドやジェルパッドの打面感覚については、すでに説明させていただきました。ここではラバーパッドの打面の特徴を説明させていただきます。
ラバーパッドは打面がゴム製なため、「トントントントン」と音が結構するのが特徴です。跳ね返りについては程よい跳ね返りをしてくれ良い練習になるのですが、マンションなどでは隣の部屋や下の階に、音や振動が響いてしまう心配があるかもしれません。
メッシュパッド、ジェルパッド、ラバーパッド、それぞれに長所と短所があります。アパート暮らしなど隣への音漏れが気になるようであれば、消音効果の高いメッシュパッドを購入するのが良いと思います。持ち家などある程度音に寛容な環境であれば、打面感覚に優れるラバーパッドが一番良い練習になるかもしれませんね。
ストイックに攻めるならジェルパッドでも良いですが、自分をイジメる中級者・上級者向きのマゾパッドなので、初心者の場合はメッシュパッドやラバーパッドのほうが良いかと思います。
5歳から練習しまくりの日々を送っているトーマス・ラング先生。
レギュラーグリップとマッチドグリップの違い・比較を説明するラング先生。
MEINL マイネル トレーニングパッド 12" Thomas Langモデル MPP-12-TL
スネアドラムより一回り小さい12インチで、打面の広さが丁度良い(スネアは14インチ)。トントンと音がするが、シリコンゴム製なので打面感覚に優れ、練習パッドとしては最適といえる。裏面に滑り止めも付いているので、しっかりと接地しながら滑りを気にせずに練習できる。
みんながどんな練習パッドを購入しているのか。売れ筋ランキングや購入者レビューが参考になります。